大豊町『にしどい』リクエストされた映画を観ます。

地域に住んでいる人が、映画を観に来ていただける場所です。

8月21日(土)『『張込み(1958年)』を観ました。

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松本清張原作・橋本忍脚色・野村芳太郎監督という名トリオによる社会派推理ドラマの代表作。
東京で起きたピストル強盗殺人犯が会いに行くと見られる佐賀市に住む愛人は、年長の銀行員の後妻となって細々と暮らしている。東京から派遣された二人の刑事は、安宿の2階で張り込みを始める……。

冒頭、横浜駅から九州行きの列車にあわただしく乗り込む二人の刑事の緊迫した描写から1週間にわたる張り込み、そして犯人逮捕まで橋本忍の脚本は一分の隙もない。
野村芳太郎の演出はロケーション効果をいかしたセミドキュメンタリー・タッチを駆使し、人間描写にも確かな腕を見せ、この種の推理ドラマの一つの到達点を示した。
https://www.shochiku.co.jp/cinema/database/03124/ より )


二人の刑事が横浜で列車に飛び乗る。そこから佐賀までの道のりを見せる。ここから挑戦的な姿勢の見える作品である。

強盗犯人の元愛人役の高峰秀子を、向かいの旅館の二階から見続けるのが延々と続き、6日経っても犯人との接触はないと思い、明日にも東京に戻ると言うタイミングでの急展開。
これは黒澤作品も手がける橋本忍が素晴らしい。隙のない脚本であり、ダイナミックな作品に仕上がっている。
ほとんど松本清張原作を見たことがなかったが、面白かった。モノクロ映像にも深みがあって美しかった。

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