3月27日(土)『故郷（1972）』を観ました。
●『故郷（1972）』はこんな映画です（ネタバレあり）
二年前（1970）に作られた『家族』の続編（家族の設定だけ）的な作品です。
映画であってもドキュメンタリーのような感じで、今作は瀬戸内の島に住んで、船で石を運ぶ仕事をしている夫婦の生活を淡々と追っていくような作品です。
見終わってから、隣で見ていた人は「なんか、大したことがなにも起きない作品だねえ」と言ってました。
この作品のシリーズはドキュメンタリーのように、当時の景色も家族も描くという、実験的な狙いで作られている作品なので、劇的なことは起きません。
それでこの作品はつまらないかと言うと、私はかなり面白かったです。当時の広島や尾道の景色が美しく、石を運ぶ船からの瀬戸内の景色も素晴らしかったです。
わかりやすく事件や事故が起きるような、大味な作品に慣れてしまってると、「えー、なんにも起きないの？」とか「普通の話じゃん」とか思うかもしれないので、見る人を選ぶ作品かもしれません。
この作品を見る人には、小津安二郎作品のように、丁寧に描かれた日常というものをじっくり楽しんでもらいたいです。
（この作品はゲオの宅配レンタルにあります。https://rental.geo-online.co.jp/）
●この日に映画を観た話
この映画をリクエストしてくれた人も来てくれて、いっしょに見れました。
私はこの作品がかなり気に入りました。他の人もそこまで退屈しないで見れたようで、よかったです。
